それは、三人のテラサンから聞いた事と、マルセルの『我がLibramについて』を全体的に把握し、総合することによってやっと分かるようなものだった…

全ては「Libramを作る」という一本の幹のもとに理解しなくてはならない。
Libramの内容は、人間の徳の反対ともいえるテラサンの行動原理の教説だ。
そこにDeception(欺瞞)、Shadows(闇)、Vengeance(復讐)という三原理が書かれているのは、三人がそれぞれの原理についての文書をマルセルから与えられたLibramの一片として読み上げたことから間違いない。
それに関連して、彼らは原理の「結合」を教えてくれた。

ブラックソーン城の戦士:Pride(傲慢)は何も持たないがCynicism(皮肉)は全て持っている。
テラサンキープの予言者:Ambition(野望)はDeception(欺瞞)を持たぬものなり。
ヘイブンの予言者:Detachment(無関心)はVengeance(復讐)が無い。

そのとき私達にはこれが三原理の結合には見えなかった。Shadows(闇)は出てこないし、聞いたことの無いものが出てきている…
だが今ならこれこそが重要な鍵だということが予感出来る。
まさに、cynicismはヒスロスの地球儀、ambitionはコブトスの壷、detachmentはシェイムの竜頭だ。
「結合」に関するこれらのヒントは、シャドウアイテム達が投げかけてきた同じような形の問い…
「「三つ」のうちどれが我を作るか?」
を解くに違いない。

例えば、ヒスロスの地球儀Cynicismに全ての原理を答えたところ…
Deception:我はこのダンジョンの第二階層にあり
Shadows:我はガーゴイルの部屋にあり
Vengeance:我はアルケミーの品物とともに見つかるであろう

これを良く考えると…
”cynicism(皮肉)は全てを持っている”とは、三原理を全て持つ、つまりcynicism(皮肉)は三者全ての結合から生まれるのであり、問いの答えも全てが正解となるのではないか。

コブトスの壷AmbitionはDeceptionを持たないので
Deception:我はこのダンジョンの第二階層にあり
Shadows:我はこのダンジョンの第四階層にあり
Vengeance:それは水の流れるところで見つかるだろう。
これは最初のヒントを消す。
シェイムの竜頭DetachmentはVengeanceが無いので、
Deception:我はこのダンジョンの第一階層にあり
Shadows:我を探したくば死者とゲームをしろ
#Vengeance:それは黒いゲートの近くで見つかるだろう。
これは最後のヒントを消す。

だんだん何かが見えてきたような気がするが、「何も持たない」というPride(傲慢)はどこかに存在して、見つけてないのか?
一方、見つけたはずのWrongのSurvival(生存)についての記述が無いんじゃないか?
謎が謎を呼び、行き止まりになりかけたところへ、現地探索班からの知らせが入った…
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