後記
このLibramにおける記述の順番は、実にロードブリティッシュの『徳』に見られる順番を模倣したものだった。
最初に三原理徳Truth、Love、Courageが来て、そのT-L-C結合の順番(T+L、L+C...)に徳がならんで行く。
LibramもTruth-Deception、Love-Vengeance、Courage-Shadowsの順番通り対応があって、D+V、V+S...と要素の結合の順も完全に同じになる。
後に分かったことだが、『徳』を最初からよむと、三原理徳に反対する「悪徳(vice)」(または徳からの堕落(corruption))と呼ばれる概念は、それぞれ虚偽(Falsehood)、憎悪(Hatred)、臆病(Cowardice)と呼ばれるのだそうだ。
これはもちろん欺瞞(Deception)、復讐(Vengeance)、闇(Shadows)のもとになっているに違いない。

マルセル-テラサンという存在を使って試みられた悪徳の再解釈、謙譲と対になる地獄のダンジョンをDoomに設定するなど、ウルティマ世界を緻密で大胆に利用したこのクエストは、すばらしい楽しみを与えてくれた。
改めてオセアニアのEMチームに感謝し、畏敬の念を送るとともに、特にともに歩き、考え、ゲーム内外で助け合ってくれたマルセルの手下予備軍3人の縁にまず感謝したい。

※蜘蛛たちがけなしていた蛇の経典”The Serpent Codex”には、Balance(均衡)、Order(秩序)、Chaos(混沌)の三原理と、おそらくその組み合わせEthicality(倫理)、Discipline(統制)、Enthusiasm(熱狂)などが書かれていた。
これも機会があれば、本を探し出し、自分のCodexを作り上げたいと思っている。

2006/12/03 Happy END

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